最初の開放は岡山基地。日本統治時代には高雄飛行場として木更津・鹿屋に続く海軍第三の陸上攻撃部隊が置かれたほか、訓練部隊や整備工場も置かれ帝国海軍の重要な基地でした。中華民国空軍ではそれまで杭州・筧橋にあった空軍軍官学校をこの岡山基地に移転させ、各種教育を再開させました。
PL-1、T-CH-1やT-33を使用していましたが、現在では初等練習にT-34を、ジェット練習機に国産機のAT-3を配備しています。
またアクロバットチームである雷虎小組もここをベースに活動しています。
まずは地上展示から。
AT-3を使用する台湾のアクロチーム。雷虎小組(Thunder Tigers)に施された記念塗装。
スペマの派手さ、綺麗さともにピカイチのスペマです。
虎にちなんだ青と水色の柄やシルバーの下地なども好印象でした。
"1番機"という塗装になっていますが、フライトする際も明確に1番機という表示はなく、1番機という設定はよくわかりませんがアクロバットチームらしさがうかがえます。
花蓮基地の401戦術混合聯隊 第17戦闘機作戦隊に所属するF-16B、6818。
ベースの塗装は米軍と同様ですが、国籍マークなど細部後異なります。
尾翼には馬拉道太陽神が描かれているのが花蓮基地401混合聯隊所属機の特徴です。
6818はなぜか401聯隊のマークがハイビジになっていない仕様の機体でもあります。
新竹基地の499戦術戦闘機聯隊のミラージュ2000-5DI。
499戦術戦闘機聯隊(第2大隊からの通算)のミラージュ2000配備20周年記念のスペマとなっており、尾翼には20thのロゴも見えます。
全面塗装ではない少し控えめな塗装ですが、その代わり登場しているハイビジで唯一シリアルの位置が通常塗装と異なっており気合の入れようがうかがえます。
台南基地の443戦術戦闘機聯隊 第1戦闘機作戦隊のF-CK-1D(IDF)
IDF25周年を記念して登場した塗装は第443戦術戦闘機聯隊の翔展化された際に採用されたマークである鷹が金色に塗られたハイビジ仕様となっていました。
背景に塗られた紅・白・紺は国旗の色で、塗分けはオリジナルのものが採用されています。
周年ロゴなども一切なく、このまま台中のIDFのようにハイビジ機として来年以降も残してもよさそうな完成度が高い塗装です。
つづいて同じくIDFですがプロトタイプの複座機。形式もアップデート前のF-CK-1Bとなります。
試験4号機にあたる機体で、複座型の初号機。
所属も台中清泉崗基地にあるIDFのメーカーであるAIDCとなっています。
部隊マークがないのと五ケタのシリアルナンバーが特徴。ほかにも細部が量産機と異なります。
台東志航基地 737戦術戦闘機聯隊のF-5F。
第7大隊のマークである龍のマークの尾翼が特徴です。
F-5自体初めてなのでかなり新鮮なフォルムです。すらっと伸びた胴体が美しいです。
岡山の軍官学校が初等練習に使用するT-34ターボメンター 。日本ではT-7を開発したのに対し、台湾はビーチクラフト製のターボメンターを使用しています。
こちらには大戦時から中華民国空軍が使用してきたフィンフラッシュが採用されています。
オレンジの胴体が何とも台湾チックでよいですね。。
VIPカラーの機体が格好いいです。こちらもROCAFの識別塗装であるシマシマのフィンフラッシュが塗られていました。
屏東基地の439混合聯隊のうち唯一南基地をベースとする第10空運大隊。
運用もすべて南基地で行われるため台鉄屏東線六塊厝駅でエンジン音を聞いたり高屏渓鉄橋を通過中にアプローチを確認したり程度でしたが、ようやく撮影できました。
東南アジア迷彩に塗られたC-130。かなり格好いいです。
こちらお馴染み北基地ベース、20電戦大隊2中隊のE-2K。
今回展示されたのは未撮影の2503でした。
以下、なぜかエプロンには余裕があるにもかかわらず格納庫に並べられていました(怒
台南基地の443戦術戦闘機聯隊 第9戦闘機作戦隊のF-CK-1C(IDF)
スペマで単座の機体は外に地上展示されていないため、綺麗に撮影したかったですが…。
もう一機紹介します。
新竹基地の499戦術戦闘機聯隊のミラージュ2000-5EI。
こちらも格納庫内。。。奥に見える機体は401聯隊のF-16A、6677。
飛行展示が行われる前に着陸してきた松山基地指揮部に所属するFokker 50
日本では見られなくなった機種ですが、台湾ではVIP機として使用しています。
また民間機としても以前マンダリン航空もF100とともにF50を運航していた時期がありました。
フライトも始まります。
まずは航過飛行から。台中清泉崗基地所属の427戦術戦闘機聯隊のF-CK-1(IDF)のフォーメーション。
台南に続き現在翔展化が進行中の427聯隊ですが、翔展化されたC/D型にはデモチームのロービジバージョンのデザインが施されています。
つづいて嘉義基地、455戦術戦闘機聯隊 F-16A/Bのフォーメーション。
先頭はF-16Bのスペマですが、こちらは綺麗な写真を撮影できず…。
軍官学校所属のAT-3の航過飛行も行われました。
こちらは雷虎の機体と異なり、学校の校章が書き入れられています。
航過飛行が終わると雷虎(Thunder Tigers)の飛行展示。
岡山の教官チームで結成された台湾のアクロチームです。
カラースモークを焚いてAT-3が3機。
赤いカラースモークで3機。
日本でいうところのクリスマスツリー(違
カラースモークが派手な印象です。
雲が低く限られた演目のみの実施でしたが初めての雷虎の演目は素晴らしいです。
2機でコークスクリュー的な演目。
ロール。
最後はは全機で。
ブレイクはいい感じで背中を魅せてくれました。
着陸。ナイスショーでした。。
雷虎が使用するAT-3は特別仕様で、スモークノズルが装備されている他、尾翼のマーキングが若干異なるのも特徴です。
機体後部からスモークノズルが顔を出しています。
つづいてF-CK-1C(IDF)のデモフライト。
機体はデモパイロットが所属する台中清泉崗基地の427戦術戦闘機聯隊で、この1427は第7戦闘機作戦隊の機体。目の前で背中を魅せてくれます。
左右非対称の独特の迷彩が素敵です。
腹も同じく左右非対称の独特の迷彩でした。
少々腹が多めでしたが良いフライトでした。
5機存在するデモチームの塗装は一昨年に登場したデザインで、国旗と鷹がモチーフ。
後に登場した台中の翔展機にもロービジとして採用されたという、結果としては翔展化された際に採用されたロービジ鷹を今回ハイビジ化した台南とは逆のパターンでのデザイン採用という経緯となりました。
今年登場した多くのスペマに見劣りしない良いデザインです。
このF-CK1-CももともとAタイプでしたが、この1427は既に翔展化されていました。
台中の機体も今後も翔展化が進み、最終的にすべての機体がC/Dとなるようです。
続いてはMirage2000のデモ。
個人的には初めて見たヨーロピアンファイターのデモとなりました。
機体は新竹基地の499戦術戦闘機聯隊のミラージュ2000-5EI。
デルタ翼の機動性とフォルム。とても新鮮です。
お腹には499戦術戦闘機聯隊と第2大隊時代の歴代使用した航空機のシルエットが描かれていました。
A/Bも格好いいです。。
複座機とも印象が異なり、スマートなボディーを持っています。
なめらかな曲線は前から見ても美しいです。
良いフライトでした。。
続いては三沢のブラウン氏のデモでお馴染みのF-16。ここではNINJA氏が担当します。
455戦術戦闘機聯隊 第21戦闘機作戦隊のF-16Aの機動。455戦術戦闘機聯隊(第4大隊)が先の大戦で日本に勝利した"814空戦"から80年の節目であることから、その空中戦勝利80周年を記念したスペマです。
主翼の上の青天白日旗がいいアクセント。
ハイスピードローパスをかましていきます。
F-16AなのでエンジンがF100なためF-15の音がしました。
三沢の機体と比べてアイリス版の形状が異なるのも特徴です。
背面でのローパス。
最後は頭上をフライパス。これは逆に近すぎていい写真が撮れず…。
順光でタキシング。
台湾らしい赤と青を基調とした格好いいデザインの尾翼。
814空戦に相当思い入れがあるのか、今年登場したスペマ群やIDFのハイビジと比べても抜群の気合の入ったデザインです。455TFWのフィンバンドもそれまでのハイビジではなく橙色の専用のフィンバンドを巻いています。
80thの文字の中を飛ぶ機体は455聯隊が現在使用しているF-16と、空戦当時第4大隊が使用していたカーチス・ホークIIIで、この機体は現在も空軍史では英雄の機体とされています。
基地をあとにする前に。
入り口近くに展示されているS-2E。今年追いかけたS-2Tの原型となる機体で、エンジンが星形のものを搭載していました。
S-2Tに描かれていたシャークティースが描かれておらず、シリアルナンバーも大きく2120番台なのが特徴です。尾翼には大6大隊のマークが書かれています。
他の機体は翼の下で涼む人が多すぎたため撮影を断念…。
この後は別の場所へ。。
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