2023年3月28日火曜日

2023.3/28 RCQS

 久々の海外遠征は台東志航基地でスタート。

早速降りてきたのはベトナム迷彩風の迷彩を纏ったF-5F、5416。コロナ中ずっと撮りたかった機体です。
旧46中隊のアグレッサーカラーで、一般的なベトナム迷彩の塗分けを維持している貴重な機体です。
現在は44・45訓練隊で運用されています。

続いてF-5F 5389が着陸。現在台湾では戦闘機部隊から退いており、志航基地の7聯隊は訓練隊としてF-5を運用しています。そのため、F-5Fの運用が多めになっています。

F-5F 5400。機種には今はなき46中隊の徽章が確認できます。
現在40数機の運用になってしまっているF-5ですが、マーキングに違いがあるのは興味深いです。
F-5F 5389。尾翼に入っている竜のマークは現在の7聯隊の前身である第7大隊のマーク。
以前はグレーの機体にハイビジで入れられていましたが、現在は全ての機体がロービジで書いてあります。
しかし、他の部隊で古い大隊マークを描いた機体は既におらず、貴重なマーキングと言えます。
第10空運大隊のC-130H、1319。この機体を見て台湾に「帰ってきた」と実感させられました。
導入時から変わらない迷彩を維持したC-130は我々にとっての中華民国空軍始まりの地である屏東(ただし南)基地の機体。電車から見えたこの機体の機影を初めて見たのを今でも覚えています。

さらに、台湾にいることを実感させられる象徴的な機体が
新竹・2聯隊のミラージュ2000。このデルタ翼のシルエットは新竹でのイニシャルで特に印象的なシーンです。
見てわかる通り実弾を腹の下につけてのミッションフライト。カッコいいです。

ミラージュ2000-5EI、2042。台東にはF-5が居るものの訓練部隊であり、戦闘部隊は配備されていません。
しかし、昨今の情勢も踏まえ台東にも戦闘機を配備させる必要が出てきたことから、ミラージュ2000がアラート待機とCAPのために志航基地に展開しています。
そのため、台東でみるミラージュは全てタンク2本+実弾装備。非常にかっこいい姿のミラージュを台東の最高の条件でいただけるわけです。
同じくミラージュ2000-5EI、2029。2機とも空対空用のR550 Magicと内側にはMICAミサイルを装備しています。
以前基地開放で訪れた時に初めてこのロービジ機を撮影してから5年、新竹にも数回展開しすっかりお馴染みの存在になりました。

4聯隊・救護隊UH-60M。台東には分遣隊があり、展開しています。
以前の開放時は残念ながらキャンセルになったS-70のデモですが、その年にS-70C-1Aは引退。陸軍からリースされたUH-60Mに置き換わっています。
前回の台南開放時はまさかのハイビジでしたが、この機体はオリジナルのロービジラウンデルで描かれていました。

2聯隊のミラージュ2000-5EI、2046が新竹より飛来しました。
常駐配備されている2聯隊ですが機体はローテーションしており、今回もその入れ替えで飛来したものと思われます。
続いてミラージュ2000-5EI、2010。新竹からタンク・実弾装備で台東に飛来しているのがわかります。

F-5に代わり配備が進められている最新鋭練習機、T-BE5A(AJT)。
愛称は勇鷲"Blave Eagle"と名付けられ、愛称が伝統的に機種に書き入れられています。
量産3機目にあたる1103でした。

続いて1111が着陸。T-BE5AはF-5E/Fの訓練課程とAT-3の後継機として開発された練習機。
以後統一された機種で効率的な訓練ができるとされています。
機体は見ての通りF-CK-1B/D(IDF)をベースとしており、複合材の仕様、エンジンの更新及びABの廃止、その他各種再設計されており、見た目以上に異なる機体で訓練生にも操縦しやすい設計になっているそうです。

再びF-5のフライト。F-5F、5407が着陸。

朝にフライトしたF-5F 5416が昼前にもフライトをしてくれました。
以前、台東志航基地には46仮想敵中隊がありアグレッサーとしてF-5E/Fを運用していました。
その際に施されたのが導入当初のF-5に施されていたベトナム迷彩で、当時の人民解放軍をイメージした黄縁に赤の文字、尾翼にはピパーオンターゲットにミグ21のシルエットを施した部隊マークを描き入れました。
現在は46中隊は解体されていますが、このマーキングはずっと維持されています。

TGLを実施し、もう一度チャンスがあります。魅力的な迷彩を施した素晴らしい塗装ですが、ハイビジラウンデルを施されているのもポイント。
またシリアルが機種に、機体愛称「中正」もシリアルの部分に描かれている特別なマーキングです。
以前はロービジ版の迷彩機も居ましたが、現在は消滅。
迷彩機は全てハイビジマーキングでこの機体の地、5377と単座の5272の3機がこの迷彩で運用されています。

T-BE5A、1101。量産初号機でこれ以前はプロトタイプの2機になりますが、
プロトタイプも同じ塗装が施されており、当時この塗装がデモカラー・テスターカラーと思い込んでいた我々は量産機が同じ塗装で出てきたときは驚きを隠せませんでした。

T-BE5A、1106。塗装は以前のAT-3の雷虎スペマを彷彿させつつ、国旗カラー+黒でスポーティにまとめられたデザイン。
尾翼には愛称ともなっている勇ましい鷲がデザインされており、練習機とは思えないかっこよさ重視の素晴らしいデザインが施されています。
IDFファンの我々からすると、IDFの系列の機体にこんなカッコいい塗装をされるということがどれほどに素晴らしい子のなのでしょう。

量産2号機の1102。エンジンが改良されたとはいえ、以前のAT-3と比べると推力は大幅に増加しており、それとともにエンジンをふかした際はとても大きな音をたてます。
またふかしていない着陸時も非常に独特な音がします。この音は一度聴いたら耳に残る、聞いたことのない音でした。

続いて1109が着陸。当初の予定ではAT-3を先に置き換えるべく岡山の空軍官校に配備される予定でしたが、F-5の寿命等を考慮し配備先を逆転、先に志航基地に配備されることになりました。

午後からは志航基地で有名な海を背景に撮れる場所へ。
救護隊のUH-60M、934がフライト。

先ほどCAPでフライトしたミラージュ2000、2033が交代で新竹へ帰っていきます。
山背景のミラージュも貴重ですが、海背景もまた素晴らしいものです。

同じく新竹へ帰投のため離陸する2039。装備もそのまま空対空+タンク2本で離陸します。

10空運大隊のC-130H、1316。少し前の漢光演習で有事を想定してラウンデルを消した機体です。

F-5F、5383と5400が離陸。海を背景に離陸するF-5。この光景も貴重になる事でしょう。

続いてF-5E 5274とF-5F 5416が離陸。
今日着いて以降初めての単座機が離陸しました。

続いて5274と5383が離陸。

T-BE5Aも離陸、先ほどフライトした1101です。

T-BE5Aの1101が着陸。
午後の着陸ですが、今日は天気が悪くなってきてしまいました。。
中華民国空軍ではAT-3以降、C-130なら13OO、F-CK-1なら14OO~16OO、ミラージュ2000なら20OO等、機種を表す上2桁に機種に因んだシリアルを付与していましたが、この機種,T-BE5ではF-5との干渉を避けるためか5OOOなどではなく11OOとなっており、かなり異質な番号となりました。

着陸だけでなくタキシングも撮影できるのが台東の魅力。
T-BE5Aの2機がタキシングしてきました。
IDFの血をひきずりながらもタンクを装備していないAJT、塗装も相まってスマートな印象。とてもカッコいいです。

午前中フライトした1111が離陸します。
午前中に飛ばなかった1104。量産4号機です。
タキシングする姿もかっこいいです。

F-5E、5274。F-5Eのフライトは少なく。今回の遠征ではようやくフライトしてくれました。
F-5Fに比べて胴体が短いF-5E、とても小柄な印象です。

F-5F、5383。
以前の開放時は中隊徽が入った機体も居ましたが、どの機体にも書き入れられていません。

迷彩のF-5F、5416は午前に引き続きフライトしてくれました。
ベトナム迷彩の例にもれず迷彩パターンが左右で異なり、F-5では右側に比べ緑の面積が多い印象です。
現在制空迷彩機には書かれていない序号がこの機体に残っているのも興味深いです。

訓練のため、生徒の着陸を教官機が見ながらローアプローチをする着陸パターンをよく見かけます。
F-5E、5268。以前の訪問時に地上滑走のみ見せてくれた機体の1機です。
第4世代戦闘機独特の風格のあるアプローチシルエット。

昼前に飛んでくれた唯一のグレーF-5F、5407は午後にもフライトしてくれています。

F-5の着陸を真下から。2つのアプローチライトが特徴的です。

続いてAJTの着陸。1106がタッチアンドゴーします。
現在F-5とAJTのピリオドがずらされていて、交代で飛んでいる印象でした。

1105が着陸。天気が悪いのでフォーメーションライトが光っているのが目立ちます。
AJTのフォーメーションライトは自動点灯のようで(?)飛行中は基本的にどんな天候でも付いているのが確認できました。
こういった部分も学生・訓練生向けの負担軽減という設計思想なのかもしれません。

T-BE5A 1106が着陸。
機種の勇鷲の文字が確認できます。
続いて1109も着陸。
T-BE5A、1111。
最新鋭機のためすべてのライトがLEDになっています。

T-BE5Aの量産初号機、1101もフライト。

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