2019年10月14日月曜日

2019.10/19 RCNN 台南基地營區開放

今更ですが台湾の続きを、、
2日目は台南基地營區開放へ。

台南基地は大戦中に日本海軍が使用していた基地で、特攻隊が置かれていましたが、中華民国統治になってからは米軍基地となり、F-100が配備されていました。その後は中華民国空軍の現在の第一戦闘機聯隊の前身である第一大隊が置かれました。
基地も大幅に拡張され現在は3000m級の滑走路を2本持つ大きな基地となっています。
民間空港とAIRASIAという台湾の大手整備会社の工場が併設されており、民間機も多く発着します。
現在岡山の空軍官校にいる雷虎小組も以前はここをベースとしていましたが、AT-3に改編した際に移動になりました。一方でここに残った1大隊はT-33、F-5と機種を変え、1993年にはIDF第二の基地として生まれ変わり、現在に至ります。
1聯隊は第1作戦隊、第3作戦隊、第9作戦隊の3部隊で構成されており、西海岸の警戒・要撃任務に当たっています。

まずは地上展示から。
お馴染みの三型主力戦闘機のハイビジ尾翼が彩っています。 

地元1聯隊1作戦隊のF-CK-1D #1624は翼端にTC-1、WJ1型爆弾を左右に搭載された姿で展示。
タンクはst.4に搭載となっており、かなりレア形態です。

 WJ1はAGM-154を基に開発されたIDFに搭載するための専用爆弾で滑走路を破壊する目的で製造されたクラスタ爆弾。
その大きさから破壊力を想像できます…。

9作戦隊のF-CK-1C、1443は翼端にTC-1、MK82爆弾を6発搭載した姿で展示。
同じくタンクはst.4に搭載となっており、かなりレア形態です。

2聯隊のミラージュ2000は2018年の台東以来の2055が展示となりました。
塗装は塗り直されているようで色目が若干濃くなっています。

台東志航より7聯隊、F-5F 5403が展示。
去年嘉義で展示されていた機体と同じ機体でした。今後はこの機体がF-5の地上展示のスタンダードになると思われます。

20電戦大隊のE-2Kは2502が展示。

P-3Cは34中隊の3310でした。
この機体は花蓮で展示されていた機体。そろそろ違う機番の34中隊の機体が見たいのですが…。

第10空運大隊(101/102中隊)に所属するC-130H、こちらも屏東で見かけた1314。

軍官学校のT-34、3433。

同じく軍官学校よりAT-3の0814。以前スペマであった機体。

去年よりS-70に代わって陸軍からリース運用を開始したUH-60M。
空軍仕様となり、ラウンデルがハイビジへと変化していました。この機体特有のものなのか、他の機体に普及するのか、あるいは航空祭特別仕様なのか気になるところです。

 陸軍のAH-1が展示されていました。

OH-53D。こちらも嘉義同様。

天候偵察のため離陸していたIDFが戻って来ました。

IDFのロービジ複座タンク装備のグランドレベルタキシング。
ようやくこの光景を見ることができました。
背景には台湾らしい寺院も見え、台湾らしい一枚となりました。

IDFの圧縮タキシングは他の機体にはない格好よさを持っています。

目の前をタキシングしていきます。
このタキシングをしてくれた機体は1聯隊3作戦隊のF-CK-1D、1628。

もう一機も同じく3作戦隊の1612。この機体は奥から入っていきました。

C-130Hもタキシング。

迫力のタキシングをしてくれたのは1305でした。

お馴染み専機隊のBeech1900も間近をタキシングしてくれると新鮮です。

機体は1909。

空中分列式にむけIDFが離陸していきます。
今回は目の前のタキシングは開門と同時となり間に合いませんでした。
1458
1613

1466
1481と1462
程なくして5機のIDFによるフォーメーションが衝場。
1聯隊ロービジ5機という新鮮さ、格好良さがIDFマニアの血をくすぐります。
最後は嘉義よりお馴染みとなった上昇してからのブレイク。
ベイパーも引いて上昇するIDFが格好良すぎます。

台南基地は台南空港との軍民共用空港となっており、国際線も就航しています。
台湾ではどこでも見かけるUNI AIRのATR72が離陸していきました。

空中分列式が終わった後は雷虎小組による曲技飛行展示。
ソロの0841が背中を見せてくれます。

隣の共産圏のせいか西海岸特有の若干白い空でしたが、晴天。
国旗の三色のスモークが青空に溶け込みます。
右手からの進入は雷虎お馴染みの見せ場。
雷虎小組はもともと台南基地をベースとしていました。機種もT-33やF-5を使用し、アクロを実施。
AT-3に機種改変された際に岡山へ移動となりました。
雷虎にとっては台南はいわば故郷なのです。

縦系の演目も披露されました。


時折背中を見せてくれるAT-3。
AT-3は元々銀色無地にデイグロオレンジの塗装でしたが、90年代より現在の塗装に変更。
すっかりおなじみの国旗カラーです。

雷虎唯一の縦系が正面で狙える演目。ブルーインパルスで言うところのサンライズです。
圧縮で見る紅紺白のスモークが格好良すぎます。
背面の機体は燃料をダンプしながらスモークを引いて進入し、3本のスモークに見えます。

展示を終えて帰ってきました。
低翼とインティーク、ライトが7機分並び曲技飛行チームらしい画です。

TWYを回ってきます。
0835は以前AT-3Bを使用していた35中隊のスコードロンシップ。
先日には後継機に当たるAJTもロールアウトし、AT-3もいよいよ引退の足音が近づいてきました
AT-3はこの後会場の前に並べられます。

続いてIDFのデモフライト。
台南は1聯隊の基地ですが、デモは毎回恒例の3聯隊が行います。
台南基地で3聯隊のIDFが見られるのは貴重な機会です。


今回は3聯隊の旧聯隊名である427聯隊になぞってハイビジ化された1427が担当。
A/Bを焚いてターン。1聯隊の空で3聯隊が意地を見せます。
台南の空に3聯隊の尾翼が輝くのは今日の次は何時でしょうか。
IDFファンとして、願わくば遠からず内に来てほしいものです。
お腹も左右非対称の迷彩が施されているIDF。
左右非対称のカウンターシェードを持つ機体もメゾらしいのではないでしょうか。

IDFが帰ってきました。脚高で、小さいエンジン、曲線の胴体、大きな尾翼。
F-16の技術とはいえ、良くここまで格好良く仕上げたものです。

1427含む3機は特別にハイビジとなっており、部隊マークも聯隊マーク。

IDF特有のゴーッというエンジン音を轟かせて我々の前を通過。
IDFの転がりはいつみてもシビレマス。

間髪入れずにミラージュ2000のソロデモがスタートします。
今回は台東、嘉義とデモフライトを行った2020が担当していました。

胴体下部の歴代の機体が描かれたマーキングが消されていました。
499thと描かれていたところを書き換えると思いきや思い切った省略法となり少々残念。
タンク、兵装、マーキング等、すべてがないミラージュ2000のお腹はかなり寂しく感じます。

ミラージュ2000の独特の機動を行うデモ。毎年数回しか見れないのでいつも新鮮です。

今年は会場後方から正面に向けてはいレートを行う新演目も。迫力満点です。

ミラージュ2000などの最大の特徴であるデルタ翼がギラリと光ります。

最後はA/Bを焚きながらロール。
ナイスショーでした。

デモの後はタキシング。
正面からの構図はタンクがないとまたスマートな格好よさが出る不思議な機体。

今年は去年同様スペマの2020号機がフライトを実施していました。
他の機種に比べ数が少ないミラージュ2000ですが、いつまでもこのスペマを維持して欲しいです。

続いてはF-16Aのソロデモ。お馴染みの4聯隊22作戦隊の6635が担当します。
スニークパスやロールで何度も背中のチャンスがあるのが16デモの特徴。
高度も低く機体も大きいので迫力があります。
こちらに突っ込んできました。
背面飛行ではハイビジのラウンデルが3面しっかり見えてくれます。
A/Bを焚いてターンを決めるCHICHIさん。
真夏と比べて光線が低い10月。台湾のデモの背中で下面翼にひかりが当たるのは珍しいです。

ROCAFのF-16はドラシュ装備の為、黄色のシュートを引いた姿が撮影できます。
今回は思い切って正面を狙いました。
向きを変えて切り離されたことを確認し、エプロンへ向かいます。 

デモが終わった機体が並べられるのも毎度恒例です。

デモを行ったIDFは3聯隊の旧聯隊名からなぞらえた1427。
もう1つのIDFの基地、台南でCCK3聯隊をアピールして?います。

ミラージュ導入20周年塗装の2020。初代に塗られた4機の内2機はおそらく塗装が落とされていて、
2055は塗りなおされているので登場時からの色を保つ機体は1機のみ。
こういうところからも機体の余裕のなさを痛感させられます。

AJTのロールアウトによりいよいよ余命宣告も近づいてきたAT-3。
台湾オリジナルのフォルムで実に興味深い機体です。

地上展示のIDFも逆側から。
TC-1&Mk82という対地仕様の装備で展示されていたIDFの1443。
展示されるときは対空仕様が多くなかなかお目にかかれない色付き爆装。
WJ1を装備したIDF、1624。横から見てもこのインパクトで圧倒的な存在感です。

ゲートガードも撮影しました。
O-1Gはセスナ170の軍用機版で、ROCAFでは多用途機として使用していましたが、
途中でCOIN機として使用されるように。ここ台南の71中隊で使用されていました。
新しい1聯隊のマークのプレートが取り付けられていますが、もちろん現役当時にこのマークはありません。
F-86Fは雷虎小組で初代に使われていた機体。おそらくその姿を再現したものと思われます。
当時雷虎で使用する機体は尾翼に雷虎徽を書き入れていました。

A-CH-1はO-1Gの後継としてパワーのあった練習機T-CH-1をCOIN機として改造した機体。
当時攻撃機の塗装であった東南アジア系の迷彩が施されています。
台南のみの配備で71中隊の他72中隊でも運用されましたが、COIN機のミッションが終わると同時に退役しました。

T-33も展示されていました。嘉義で展示されている機体と同じ塗装で、当時のT-33標準塗装。

午後からは再び1聯隊のIDFがフライトします。 
F-CK-1Dの1613とF-CK-1Cの1458。
1626と1499

午前と同じくブレイクします。
台湾の開放ではお馴染みとなったブレイク。1機また1機と次々抜けていくIDFが格好良すぎます。

単座と複座で大きく印象が異なるIDF。奥2機は単座のF-CK-1Cです。

ブレイク後の捻りを単発で。ラウンデルがロービジになるだけで背中の印象も大きく変わります。
普段は3聯隊の機体ばかりですが、1聯隊の背中がこうして拝められるのが台南開放の幸せなところです。

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